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2012年5月

2012.05.22

キューバのハイパーおばあちゃんたち

長寿大国として誇れる我が国日本。先進医療や食生活に恵まれている先進国だからって思っているけれど、数々の問題を抱えているはずのキューバは意外にも(!?)先進国並みの平均寿命で、アメリカ(77.9歳)とほぼ同じ、77,7歳(2005年)なのだ。

これってストレスがないから?楽天的だから?それとも黒豆を毎日のように食べるから?医療が無料で受けられるから?

原因はよく分からないけれど、キューバの人たちを見ていると、物がなくても貧しくても、楽しく生きる秘訣を持っている楽観的な性格がお年寄りを元気にさせているような気がする。


ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブのコンパイ・セグンド爺の生涯現役ぶりに世界中がビックリしたけれど、14,5年前に私がキューバで知り合って以来、ずいぶんとお世話になったアンヘリータは、このままいけばコンパイを凌ぐことになりそうだ。

1998年(当時79歳)に一年弱ホームステイをしていたのが、アンヘリータの家。
かなり強烈なおばあちゃんで、嫁・姑問題で家庭はいつも大荒れ、しょっちゅう家族でケンカしては泣いたり騒いだり。ついでに私もいろんなことでケンカして2、3日間口をきかなかったこともあったり・・・

でも実は私とアンヘリータはけっこう仲良しで、ドス黒い民族舞踊団たちの若者のショーに一緒に出かけたり(アンヘリータが酔っぱらってへべれけになって後が大変だった)、友達の誕生日パーティに着いて来たり(特に呼んでもないのに)、彼女とはいろいろとおもしろおかしい思い出がある。


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4年前のアンヘリータと可愛い孫、リエティ。リエティを撮影するって言うと、なぜかアンヘリータがオレンジのドレスに着替えて登場してきた。


その後キューバを訪れる度に、アンヘリータの家に寄って健在ぶりを確かめていたんだけれど、今年の3月にはさすがに

「生きてるかな・・・」とちょっとドキドキしながら家のベルを鳴らした。

すると、普通にアンヘリータが家の中から出てきたのだ、しゃきしゃきと。

何歳?と聞くと
「93歳。」
と普通に答えるアンヘリータ、只者じゃない・・・!!

しかも、毎晩パラダール(民営レストラン)でギターの弾き語りをして稼いでるという。
休みはいつ?と聞くと
「もちろん無休で、だって稼げるから」だって。

ホントに只者じゃない。ペソタクシーで毎日一人で通っているらしい。

かなり興味があったので、今回一緒に旅をしている人たちと彼女の演奏するパラダールに食事に行ったら、みなさん興味津々。
93歳とは思えないハリのある声と若者のような身のこなし。
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「いやー、歌、上手いよ。このハリと艶のある声は信じらんないな~!」
とみなさんの反響はかなりのものでした。

アンヘリータ、音楽だけじゃなくて、写真や絵画、洋裁などもこなす、マルチ・ガールなんです。もちろん93歳となった今でも料理はするし、買い物にも行くし、バリバリの現役。

パラダールでの模様は、一緒に行った松永さんの日記にありますので、ぜひこちらも読んでみて下さい。

キューバ旅行記2012 早稲田大学モダンジャズ研究会OB会

ちなみにこちらは研究会OBの小宮山さんのスケッチです。素敵ですね~。

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キューバの女性は強い!すごい!と感激していたら、アンヘリータだけじゃなく他にもすごい人を発見しました。

アンヘリータだけがハイパー・おばあちゃんかと思っていた矢先、知人のおばあちゃんの誕生日会に誘われて行ったら、なんと90歳の誕生日会でした。

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90歳とは思えない美しい容姿。キレイじゃないの、シワもないし!

家族や親戚がうじゃうじゃ集まって誕生日をお祝いする、こういった雰囲気が長生きの秘訣なんじゃないかねえ。


キューバにいると、孤独死とか引きこもりとか、そんな社会問題がすごーく遠い感じを受けます。もちろんキューバという国には山のように問題があるけれど、なんか人々の暮らしを目の当たりにしていると、こっちの方がいいんじゃないかな、とも思ったりします。

人が恋しくなったらとりあえずキューバに行くことをオススメします。

アンヘリータが演奏するハバナのパラダールに行ってみたい人は、ぜひこちらまでご連絡を。キューバの家庭料理を味わえます。

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2012.05.15

カナリア諸島の絶品ソース 「モホ」

すごく珍しく料理ネタです。


先月キューバのグアンタナモで過ごしたブタ丸焼きパーティ。

赤いソースが入った瓶が食卓に乗っていたんだけれど、
その家の女性が

「豚肉やユカ(キャッサバ芋)に付けると美味しいわよ。」

というので食べてみたら、それが絶品!

彼女の祖先がカナリア諸島出身らしく、家庭に伝わる「モホ」ソースだという。

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(後ろに小さく見える瓶がモホ)

お肉や芋類以外にも、野菜でも魚でも何でも合わせられそうなおいしーいトマト・ベースのソースだった。

味のバラエティが少ないキューバにしては、これは私的に大ヒット。

カナリア諸島ではものすごくポピュラーで伝統的なソースらしい。


日本に戻ったら早速作ろう!と思いつつ、1か月以上経った今日、ようやく試してみました。

オリジナルのカナリア諸島とは少しレシピが違うかもしれないけれど、自分に合った作り方でOKだと思います。

【材料】
・トマト缶
・ニンニク
・玉ねぎ
・オリーブオイル
・ワインビネガー
・塩、こしょう
・クミン(お好みで)
・チリ・ペッパー(お好みで)

【作り方】
1.ニンニク、玉ねぎをすりおろす。
2.材料を全て混ぜ合わせる。

で、できあがりです!!何とも簡単。
本格的なモホにしたければ、「多すぎる!」と思うくらいニンニクを入れちゃった方がいいです。
クミン、チリはお好みで入れても入れなくてもOK。

グアンタナモの彼女が言っていたけれど、このソース美味しさの決め手はワインビネガーみたい。

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ニンニクと玉ねぎをたっぷり入れたおかげで、かなり深い味のモホが出来ちゃった。
うーん、クセになる味。

嬉しいのは、ニンニクやビネガーのおかげで、かなり長持ちするみたい(要冷蔵だけど)。
多めに作っていろんな料理にかけまくろう。

カナリア諸島では、茹でたジャガイモにかけて食べることが多いみたい。


緑のモホ、「モホ・ベルデ」というのもあるらしいんだけれど、これはトマトの代わりにコリアンダーやパセリを入れるということ。
コリアンダー大好きなので今度作ってみたい!


ちなみに、キューバ人は辛い物をほとんど食べられないんだけれど、東側のオリエンテ州に行くと、辛いソースやモホがあったりするんだよね。料理には香辛料がないとつまんないよね~。

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2012.05.09

Sense of "Quiet" クワイエットな音楽、ラウドな音楽。

ここ数日間、素晴らしすぎる音楽との出会いが続いていて、刺激的。

18時頃友達からメールがあって、アルゼンチンのアーティスト、カルロス・アギーレたちが出演する公開ネット配信テレビの収録があるという。彼らの通訳をしている友達の雄姿を見たいし、何よりもここ最近注目度が高まっている、南米のオシャレな音楽を生で聴いてみたいというのもあり、一時間前に無理矢理予約をしてもらって急遽行くことに。

Sense of "Quiet"というタイトルのイベントの一環。
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「クワイエットな熱狂、心静
かなフェスティバル。
時代の静寂に寄り添う新しい作曲のかたち、新しい音楽家を紹介する3日間。」

とチラシに書かれている。

出演はブラジル、ミナス出身の夫婦デュオ、ヘナート・モタ&パトリシア・ロバート、アルゼンチンのネオ・フォルクローレ・アーティスト、カルロス・アギーレ、そして現在アルゼンチンでもっとも重要なギタリストと称される、キケ・シネシ。

「以前はにぎやかで思いっ切り音をならすような“ラウド”な音楽ばかりもてはやされたけれど、今の時代はクワイエットな音楽が必要とされている。」というようなことを番組で説明していた。
ここでいうクワイエットな音楽とは、もちろん実際の音量などのことではなく、内的・感覚的な意味でのクワイエット。

うまく表現できないけれど、私が普段聴いているサルサやキューバンジャズのような音楽は、いわゆる“ラウド”なもの。もやもやたまった感情を思いっ切り発散して気分を高揚させてクライマックスに導いていくような放出系音楽。

で、今日のアーティストたちの音楽は、外に放出するのではなく、反対に心の中に向かっていき、日頃自分でも気付かないような、心にひっそりと隠れているセンシティブな感情に触れていくようなものだった。


そんな内的な音楽だけれど、結局私は“ラウド”も“クワイエット”もどちらも好きだということに気付いた。

どちらの音楽にも共通点があるんだけれど、自分が大好きな音楽のせいなのかは分からないけれど、心のかゆいところに見事にピタっと命中して、ドキドキ・ワクワクして興奮する演奏。

とにかく今日聴いた演奏は美しすぎた。演奏が始まった途端にガラッと雰囲気が変わる。質感・空気感・周囲の色彩などが浄化されていく感じ。

印象派の絵画のように、とびきり美しく、繊細で淡い色彩感覚にあふれている音楽だった。

ヘナート・モタ&パトリシア・ロバートといえば、某レコード店で働いていた時に、当時は日本では全く無名なアーティストだったのに、自主制作盤がセンセーショナルな売れ行きを見せたのを思い出す。

ブラジル音楽ファンが来る度に視聴させて、とにかく来る人来る人に買ってもらっていた。

「DOIS EM PESSOA」というアルバム。
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このアルバム以降リリースされた国内盤も記録的売れ行きを見せて、何度も来日するようになったお二人。なかなかライブを見る機会がなかったけれど、今日は行って本当によかった。

二人のヴォーカルにギター一本で、どうしてあんなに空気を変化させることができるんだろう。

この次のリリース作「プラーノス」の一曲目、「Alegre ou triste?」が今日の1曲目の演奏。私も大好きで何度も聴いていた曲だったけれど、CDで聴くのとライブとはやっぱり感動が全然違う。


本当に良い音楽を頑張って広めようとしているNRTインパートメントなどのインディーズ・レーベルの方たちのひたむきな姿勢に刺激を受けた一夜でした・・・

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2012.05.06

イランの朝食

イランの朝食ってすごく美味しい。

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先日里帰りから戻ってきた家のイラン人からのお土産。

「ハーメ」という濃厚生クリームと、高品質なはちみつ(アサル)を混ぜて、パン(ナーン)に乗せて食べる。

生クリーム+はちみつなんて、どれくらい高カロリーなんだ!って思うけど、この組み合わせ、やめられないし止まらない。いくらでもナーンを食べられる。


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蜂の巣のような粒々が残っているはちみつ。日本の薄まった味とは大違いでこってり、とろとろ~。自然の恵みが生きている感じ。

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イランの家では、こんなでっかいパンがたくさん食卓にのっているんだもん。小さくちぎりながら食べるんだけど、気が付くとものすごい量を食べてしまってました。

GWだけど、さあ仕事しよう。




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2012.05.04

オマーラ・ポルトゥオンド&チューチョ・バルデス、夢の競演。

あー楽しかった。
キューバで最も有名な二人のアーティストの競演。

世界で最も好きな音楽を生で聴ける幸せ。しかも席は最前列のかぶりつき。

Omaraychucho3

OMARA PORTUONDO & CHUCHO VALDÉS @ブルーノート東京
オマーラ・ポルトゥオンド & チューチョ・バルデス

Omara Portuondo(vo)
オマーラ・ポルトゥオンド(ヴォーカル)
Chucho Valdés(p)
チューチョ・バルデス(ピアノ)
Lázaro Rivero(b)
ラサロ・リベーロ(ベース)
Rodney Barreto(ds)
ロドニー・バレット(ドラムス)
Andrés Coayo(per)
アンドレス・コアヨ(パーカッション) 

オマーラが来日する度に「これでライブを聴けるのは最後かも・・・」と思って会場に行くのだけれど、ものすごく元気な姿を見ると、まだまだ何回も観れそうだな、と安心する。
御年81歳だけれど、驚く程の声量、キューバのアーティストならではの観客を巻き込むライブ感、そしてチャーミングで温かい女性らしさに満ちた存在感。

今回のライブは、チューチョ・バルデスがけっこう控え目で、オマーラをフィーチュアさせている様子だった。二人の巨匠をサポートする3人のミュージシャンたちも強者揃い。
特に若手No.1のドラマー、ロドニー・バレットの巧さには参りました。なんであんなリズムを創り出せるんだろうか!?

チューチョのピアノってダイレクトに感動できる美しい演奏だから好き。超絶技巧ばかり見せびらかすミュージシャンとは違って、琴線に触れるようなメロディーラインが本当に繊細で、かつダイナミック。


これから行きたいライブだらけなんだよね。。。どれもこれも高額だから選んで行かないと。

ブルーノート、コットンクラブでは、リチャード・ボナ and マンデカン・クバーノ
(5.14mon.-5.15tue.)。ピアニストがキューバのオスマニー・パレーデス。昔彼のアルバムを聴いてものすごく気に入ったんだよね。

OSMANY PAREDES CON MENDUVIA

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それから、ジューサもまた来日。彼女は今アルゼンチンに在住で、今度リリースされるアルバムはアルゼンチン色がけっこう濃いらしい。 (6.25.mon - 6.27.wed.、コットンクラブ)。

あとはミッシェル・カミーロも!なんとジョバンニ・イダルゴ(conga)と共演なので、これは期待できそう。(5.11.fri - 5.12.sat、ビルボード・ライブ)



やっぱりライブはやめられない。

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