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2010.04.17

エチオピア音楽民族誌 -ファラシャ/エチオピア正教/望郷歌 を読んで

以前から手元にあった『エチオピア音楽民族誌』をようやく読んだ。

ケイ・カウフマン・シェレメイ氏というアメリカの音楽民族学者によるエチオピア音楽の著書なのだが、学術書というより、スリリングな小説を読んでいるような気分にさせてくれる非常に面白い本。
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著者はエチオピア音楽の研究のため現地にフィールドワークに赴くのだが、そこで知り合ったイエメン、アデン出身のユダヤ人の大富豪と恋に落ちて結婚。エチオピアで研究活動を続けて彼と暮らすことを決意するのだが、結婚して間もなくエチオピア革命が勃発。当時のエチオピア激動の時代に翻弄された著者本人の実体験をベースにしながら音楽体験を綴っていくわけなのだが、彼女の劇的な人生に驚きながら、恋に落ちたあたりから急ピッチで読んでしまった。

私たち日本人にとってはエチオピアといっても飢餓とかマラソンとか位しか連想できない、とっても遠い国。
その国の歴史がどうなっていたかとか、70年代に起こった革命とか、さらにはエチオピアに住むユダヤ教の人々についてなんて全然知らなかったけれども、この本のお陰で様々なことが勉強できたし、エチオピアの歴史や文化にも興味が湧いた。

アメリカのお嬢様がエチオピアのゴンダールという村でたった一人で熱心にフィールドワークを行う様には読んでいてビックリだったけど、ここに書いている以上に強烈な経験をしたはず。
特に男尊女卑甚だしいエチオピアの文化の中で、逞しくも研究に没頭しているのには敬意を表する。

ちなみに素朴な疑問だけど、彼女がエチオピアで結婚相手を見つけた際、彼女の両親や兄弟はどういう気持ちだったんだろうか?しかもエチオピアに暮らしたい、という意見にすぐ同意できたんだろうか?


ところで、女性が単身フィールドワークに行く・・・ということだけど、経験者は知っていると思うけど、女性研究者(見習い・学生も含めて)がアフリカとか中南米とかアジアとかの奥地で真面目な気持ちで音楽に接しようとすると、おそらく必ずと言っていいほど悩まされるのが、現地の男性たち。
相手も研究者だったら熱心に対応してくれるんだけど、ミュージシャンやダンサーとなると、何だかいろんな下心が入り混じった感じで接してくるからめんどくさくなる・・・
その上キューバ人ときたら、元々あんな性格なもんだから、真面目に音楽を調査したいのに、いつの間にか酔っぱらって踊って終わっちゃった・・・ってことが多々あった。恥ずかしいが、単に遊びに行ってるのとなんら変わらない。

この本の訳者である柘植元一先生は私の大学~大学院時代の音楽民族学の恩師でもあり、この本は先生から贈呈頂いたんだけど、著者ケイ・カウフマン・シェレメイ氏までの道のりは遥か遠いけれど、身を引き締めて頑張ります。

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